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13. Jun 2023 |

「EU の強制労働製品の輸入販売禁止 ―規則の効果的な執行を確保するには―」を公開しました

「EU の強制労働製品の輸入販売禁止 ―規則の効果的な執行を確保するには― 
違法・無報告・無規制漁業(IUU 漁業)に対する EU の IUU 漁業規則の成功から学ぶ」をライブラリーに公開しました。

世界中の海で、強制労働(賃金のいわゆるピンハネや身分証明書の没収、債務奴隷、強制児童労働など)が衝撃的なほど広まっている。水産物需要が高まり、資源がますます乱獲されるなか、漁業収益の不平等が拡大し、違法・無報告・ 無規制漁業(IUU 漁業)や関連する人権侵害に手を染める悪徳業者が野放しになっているのである。その結果、海洋生 態系が圧迫され、多くの魚種の個体群が崩壊するという悪循環が加速する。このことがまた、野生生物や海洋環境全体、 ひいてはそれらに依存するすべての人々に壊滅的な影響を与えることになる。

現行のEUの規則は、強制労働の被害者の保護や、強制労働に由来する製品のEU市場への流入阻止といった役割を果たしていない。したがって、欧州委員会が強制労働由来製品のEU市場への流入を防ぐための法整備を約束したことは、大いに歓迎すべきことだ。私たちが「違法・無報告・無規制漁業を防止、抑止および廃絶するための欧州共同体システムを確立する欧州連合理事会規則(EUのIUU漁業規則)」から得た教訓として、以下の場合に、問題ある製品のEU市場への流入禁止を目的とした制度が最も効果的に機能する。

・欧州委員会が強力な調整役となっている場合・第三者との協力が制度の不可欠な要素になっている場合
・EU非加盟国の規制能力を評価し、制度の中に透明性が組み込まれている場合

本報告書は、EUのIUU漁業規則の制定と施行から学んだことをもとに、強制労働由来の製品の禁止を可能にするEUの新たな制度の設計について提言するものである。これらの提言は、EUが制定の準備を進めている「企業持続可能性デューディリジェンス指令(CS3D)」にも適用される必要がある。



本報告書の日本語版は、IUUフォーラムが Anti-Slavery InternationalEnvironmental Justice FoundationOceanaTNC ならびにWWFの承諾を得て翻訳をしたものです。ぜひご一読ください。

https://iuuwatch.jp/library/briefing-eu-forced-labour-products-ban-september-2022_j_lib
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